冬依の中学1年生

44/50
前へ
/50ページ
次へ
頭がぐるぐるする仁依に、冬依は、 「くくっ」 いたずらっぽく笑う。 そして、 「黒井さん、可愛い」 などと言う。 「!」 中学生が、大人に向かって! あまりに生意気な仕打ちに、ひとこと物申してやりたいが、 「心配してくれるのは嬉しいけどさ、ボクのリスクは最初から覚悟の上だよ」 冬依は言う。 「え?」 仁依が聞き直すと、 「だって、あいつにも社会人としての身分がある。それを、めちゃくちゃに壊すつもりで殺(ヤ)るんだもん。ボクひとり、安全圏にいようとは思わないよ」 「!」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

117人が本棚に入れています
本棚に追加