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頭がぐるぐるする仁依に、冬依は、
「くくっ」
いたずらっぽく笑う。
そして、
「黒井さん、可愛い」
などと言う。
「!」
中学生が、大人に向かって!
あまりに生意気な仕打ちに、ひとこと物申してやりたいが、
「心配してくれるのは嬉しいけどさ、ボクのリスクは最初から覚悟の上だよ」
冬依は言う。
「え?」
仁依が聞き直すと、
「だって、あいつにも社会人としての身分がある。それを、めちゃくちゃに壊すつもりで殺(ヤ)るんだもん。ボクひとり、安全圏にいようとは思わないよ」
「!」
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