第1章

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神を信じてる訳ではない。 でも、なんとしても妹を救い、恭平さんも探し、お父さんも見つけなければならない。 井戸にはまだ汲みあげる部分が残っていた。 「よし、水汲みあげてみよう」 権蔵さんの決心だった。 すごく重く、上げてみると、恭平さんが引き上げられた。 もう少し遅かったら、恭平さんの命はここにはなかった。。 意識が戻るには時間がかかるらしい。 俺は、いくら神の仕業であろうと許したくない、その思いが強く、 「水の神だろうが何だろうが知らねぇが、俺の周りの奴傷つける奴は誰だろうと許さねぇ。懲らしめたかったおれにこい!」 涙が1しずく井戸に落ちた時、後ろに気配を感じ、振り返ると赤い着物を着た小さなおかっぱの女の子がいた。 「お前、言ったな。」 と同時に、俺は、押され、井戸の中へ消えていった。 「うわぁー!」 という声に合わせて。
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