茹だるような夏の日に。

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なんの脈絡もなく、唐突な話だけれど。 ふと、僕は思うのだった。 蝉がミンミンと鳴いている日に、日中に、何故学校にまで来て、勉強しているのだろうかと。 夏休みというものは。 そもそも。 読んで字の如く。 休まなくてはならないはずだ。 それなのに、夏期講習、補習で学校に呼ぶとはどういうことなのだろうか。 ルールはどうしたのだろうか。 守らなくてはルールではないと、何処かの誰かが言っていた気がするが、僕らは校則というなのルールを守っている。 それなのに、学校側ときたら、せっかくの夏休みなのに。〝休み〟と書いてあるのに。強制参加である。もう学校先輩の傘下なのである。 メロンパンを買ってきても、お金を渡しても、絶対に逃がしてはくれない。粘着質な学校。 嫌なのは、休みと高らかに宣言しておきつつも、それがないからだ。 校長先生の永遠的なスピーチを聴かされ、生徒指導部の先生は有難い夏休みの過ごし方を声高々に撒き散らしておいて、学校に来させる毎日。 もしかして、これは。 物事の本質を見抜けという学校側からの挑戦なのかもしれない。本質を見失うなという果たし状。 夏休みにのに、学校に来てますよ?おかしくないですか?気がつきませんか? ─────そう、問われている。
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