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思い出をいつまでも引き摺る俺は女々しいんだろうか。
だけど忘れられない思い出と約束。
俺の家は農家ですいかをこれでもかって位生産していて、当たり前のようにおやつはすいかで。
世間一般ではすいかの最盛期は夏だそうだけど、ここでは初夏から食べられる。
暑い中、それでも縁側で2人並んで食べるすいか。
隣で笑う、みあちゃんの可愛い笑顔。
頬張る口を見て俺も笑顔。
『はゆむくん、なんでわらってるの?』
不思議そうに尋ねるみあちゃんに俺は一大決心の告白。
『みあちゃんはすいかすき?』
『うん、だいすき』
『おれとけっこんしたらまいにちすいかたべられるよ』
みあちゃんは顔をくしゃっとさせて頷いた。
『うん、みあは、はゆむくんとけっこんする』
『ほんと?』
『うん、けっこんのやくそく』
そう言って触れた唇は甘かった。
すいかのせいか分からないけど、凄く凄く甘かったんだ。
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