高校生

7/7
433人が本棚に入れています
本棚に追加
/146ページ
学校の成績が下がると両親からギターを取り上げられると思い、成績が下がらないように勉強だけはまじめにやった。 親から「大学には行け」と強く言われていたので、大学受験を意識したことはなかったが、浪人することなく志望する大学に受かることができた。 高校生活も終わりかけた頃に、ハッキリとした幻覚を見るようになった。 ただ、それはあまりにも意味のない、映画のワンシーンを繰り返すような感じで、幻覚を見ているというより調子の悪いDVDで何度も同じ場面を繰り返し観ているようだった。 僕は頭の中の声と幻覚がまったくリンクしていないことに気づき、声と幻覚は違うジャンルなのか?と興味深く思った。
/146ページ

最初のコメントを投稿しよう!