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白雪「失礼します、白雪でs…」
扉を開けて入って来るまた別の少女。しかし、私の姿を見るなり固まってしまう。同然だ。私も立場が逆なら同じ反応をしていただろう。
「…私が提督だ。慣れないかもしれないが、出来ればこれから一緒にやっていきたいと思う。」
はっきり言えば私はバケモノだ。人ですらない。転属希望を出すなら、それも仕方ないのかもしれない…。
白雪「…いえ、こちらこそ。駆逐艦白雪です。よろしくお願いします。」
「いいのか?」
白雪「はい。見た目は確かに”ヒト”ではありませんけど、それでも中身は”人間”みたいですから。」
「…そう、か。」
こんな事があったものの、これで3人になった。どう見ても少女なのが気にかかるが…。
猫吊るし「さて、ある程度数が集まった所でそろそろ演習しましょうか。」
「演習か。敵とではなく、味方とやるんだな?」
猫吊るし「その通りです。同じ泊地の提督達との演習となります。修理費は負担されますが、使用した弾薬と燃料、艦載機は自分持ちなので注意して下さい。」
猫吊るし「実際に戦場へ出る前のイメージトレーニングにどうぞ。轟沈の心配なく経験を積めます。」
修理費がタダとは、随分と太っ腹な話だ。では、演習に…。
電「あ、あの、司令官さん。」
「どうしたイナヅマ?」
電「もう一人、建造が終わったみたいなのです。先に迎えてからにしませんか?」
「一人より二人、二人より三人…か。よし、迎えに行ってくれ。」
電「了解なのです!」
「あーすまない、ちょっと待ってくれ。これから徹底して欲しい事がある。」
電「えっ、と。どうしたのですか?」
「これからは新入りには予め私の容姿について伝えてくれないか?会った時にインパクトはあるだろうが、それがいいかどうかと考えるとな…。」
初めての職場で初めて会う上司が触手モンスターだったら、トラウマになるかもしれないだろう。私には触手は無いが、言いたい事はそういう事だ。
電「あ、あの…いいのですか?」
「心臓を止めにかかるドッキリを仕掛ける必要は無いだろう、常識的に考えて。」
白雪「ふふっ、常識外れな外見の司令官が常識を説くなんて。」
「…むう、地味に気にしてるんだぞ、それ…。」
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