第1章

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さて、工廠担当はどんな人物なのか…。 猫吊るし「来たみたいです。入っていいですよ。」 「この鎮守府の主は私ではないのか?」 猫吊るし「そうですよ?私はそれより更に格上ですけど。」 なるほど、それなら仕方がないな。軍隊は厳しい縦社会だ。上官に逆らえば即座に首が飛ぶ、そんな事もありえないとは言えない。 工廠妖精A「はいるです」 工廠妖精B「でかいです」 工廠妖精C「ろまんのかたまりです?」 デスデス口調で喋りながら入って来たのは…小人? 猫吊るし「工廠妖精です。工廠における建造、解体、開発、廃棄作業を担当します。」 「上官殿の親類、と。」 そういう事らしい。だが別に猫は持っておらず、実に整備員な見た目だ。猫吊るし、もとい上官殿が特別なのだろう。 猫吊るし「では、建造について提督に説明をお願いします。」 工廠妖精A「りょーかいです」 工廠妖精B「けんぞーとは、かんむすを うみだす ことです」 工廠妖精C「ねんりょー、こーざい、だんやく、ぼーきさいとの よんしゅるいを しょうひします」 「燃料、鋼材、弾薬…ボーキサイト?」 聞いた事はあるが、思い出せないな…。そういえば、金属資源は纏めて”ソルモナジウム”と呼称していた。…流石の私でも大雑把過ぎやしないかと思ったが。 電「えっと…あるみにうむ、を含んだ鉄鉱石なのです。その あるみにうむ が艦載機の発動機になるのです。」 発動機…その言い方だとおそらくエンジンなのだろう。 「で、資源は現地調達か?」 猫吊るし「あなたは一体何処の修羅の国生まれですか。ある程度溜まるまで支給されますって。」 「なんと。戦場で敵をいなしながら採掘する必要が無いとは…。ん、溜まるまでとは?」 猫吊るし「はぁ…。まあそれはいいんです。常にちょっとずつ支給され続けて、提督の実力次第で最大備蓄…もとい、支給される最大量まで溜まったら減るまで支給が止まります。」 「止まった後も自力で集めるのは?」 猫吊るし「大いにアリですね。大規模作戦の前には皆、頑張ってかき集めていますよ。」 とりあえず資材の心配は無いらしい。心配になる位ホワイトだ。話は続く。
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