第1章

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猫吊るし「さて。資材の心配が無くなった所で、幾つか助言があります。」 助言、か。有難い話だ。 猫吊るし「まず資材はそれぞれ30~999まで注ぎ込めるんですが、はじめは最低値がいいですよ。」 「何と無く理由が想像できますが、答えをお聞かせ下さい。」 そういえばこの猫吊るし殿は上官だ、敬語でないといけない… 猫吊るし「あ、敬語はいりませんよ。上官といっても、初級講習が終わったら殆ど会いませんから。形だけの上官です。」 「そ、そうですか。…では、いつも通りで。」 猫吊るし「とはいえ、上官を敬う姿勢は評価しますよ。特記事項に書き足しときましょう。…で、最低値の理由ですね。」 猫を手放した手にいつの間にか書類とペンを持ち、何かを書いたようだ。他にあるらしい特記事項が気にならないではないが、今はそれは重要ではない。 猫吊るし「最低値の理由は簡単、初めに備蓄できる量が少ないからです。沢山注ぎ込めば基本的には強くて燃費の悪い艦娘が生まれます。…維持できずに破綻しますよ?」 うむ、実に当たり前の事だな。 「では最低値でやるとして、どうすればいい?」 猫吊るし「そうですね、では電に代理でやってもらいましょう。提督が指示を出して、それに従って秘書艦が実際に作業を行う。この方法でやっていきましょう。」 「実際他に方法がない。という訳だ。イナヅマ、全て最低値での建造を頼む。」 電「了解しました、なのです!」 猫吊るし「付いてきて下さいね。」 そして2人は工廠妖精を連れて扉を潜って行った。
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