両片思い

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トントン、とノックの音が聞え 『奈々?入るよ』 その言葉を聞いた瞬間私の目は一気に覚める 入ってきたのは、先ほど夢に出てきた 幼馴染の孝君だった。 「えっ、孝君?何でここにいるの??」 孝君はお隣に住んでいて、最近一人暮らしを始めたとか 私より7つ年上の彼は、もう立派な社会人だった。 『なんでって、奈々のお母さん今日旅行でいないんだろ?どうせ一人じゃ起きられないと思ってきたんだよ』 孝君は昔と変わらない笑顔で私に笑いかける 「あ、そうなんだ。ありがとう!」 隣にずっと住んでいたということもあり 孝君はよく私の面倒を見てくれていたから お互いの部屋に行き来することはよくある 『いいえ、今日会社休みだから学校まで乗っけてってやるよ』 「ほんとっやった~」
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