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男と女では絶頂の迎え方が違う。 男は一瞬の高波にさらわれるように連れ去られるのに対し、女のそれは、まるで無限の小波に揺さぶられるかのように続く。 「ああん、りゅういち、りゅう、いち……」 美百合はむせび泣きながら、自ら激しく腰を振っていた。 横たわっていても空を向いて主張する豊かな胸を激しく揺らし、涙と汗をスコールのように流しながら、長い黒髪を全身にまとわりつかせている。 美百合の体は、龍一の蜜を喜ぶ女王ヤシようだ。 加賀見も、龍一に連れて行ってもらおうと、己の昂りを両手で握り、美百合の動きに合わせて強くしごいた。 繊細な部分も爪先で刺激する。 息が弾んだ。 だが、龍一がどんな風に美百合を責めているのか、見えないのがひどくもどかしい。 それでも解放を待ちわびて張りつめた己の欲望は、放出先を探してどくんどくんと脈打っている。 「くっ……、有坂、さ……ん」 名前を呼べば、背筋を這いあがるような快感に抱かれ、その波に身をまかせようと体を震わせれば、 「――これぐらいで、満足なのか?」 唐突に龍一が言った。
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