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彼の口を指でこじ開け俺のものをつっこむと、小さなうめき声を上げたが、抗わずにそのまま深く咥えこむ。
命令に従いながらも、それを待ち侘びていたかのような。
唇と舌先の動きはいつも正直だ。
悦楽という餌を飽かずに求めてる。
柵にもたれかかってベランダの下を眺めると、これから買い物やデートにでも出かけるのか家族連れやカップルが歩いている。
犬の散歩をする人、日傘をさす人。
誰もが今ここで行われていることを想像だにしていないだろう。
隣の部屋の住人だって、きっと。
いつもの晴れた休日と代わり映えのない景色の中に、磔にされ整った顔を涎と精液で汚された彼がいる。
手すりを掴む手が震えるほど、それを美しいと思った。
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