#04

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 ベランダの戸を開け、目隠しと手錠を外し解放してやると、脚が痺れているようで自力では立ち上がれず手を貸してやる。 「怖かったね。ごめんね」  彼は俺を引き寄せ、強く抱きついてきた。  あばら骨が折れそうなほど、強く。  泣きながら震える彼の言葉は言葉にならない。  落ち着かせようと身体をさすり、首筋から耳までを何度もキスをした。  シャワーを浴びさせ身体を洗ってやると、彼はさっきまでのことなど全て忘れてしまったように、機嫌良く笑顔が戻る。  いつものように。  この笑顔を見ると、彼がまだ俺の所有物でいることを許しているんだという気持ちになれた。
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