#01

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 週末の歓楽街とはいえ、電車もバスもない深夜2時すぎは人通りもまばらだ。  彼のジーンズの後ろのポケットに手を突っ込んで、もっと静かな場所へ向かう。 「なんかちょっと腹減ったね。ホテル行く前に軽くなんか食べる? それともコンビニでなんか買う?」 「コンビニでいいよ」  あの日トイレで見かけた時のように、俺にしなだれて歩く。  コンビニに入ってもずっとそのままで、何を食べたいか尋ねても、 「何でもいいよ。俺嫌いなものないから」  と気怠そうに答えるだけだった。
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