それは、排他的ブルー

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「キ、キャーッ!」  生臭い空気とともに海面に浮かぶオーブの群れ。青白い陽炎――。 「ち、ちょっと。圭介先輩、何をするんですか?早く逃げましょうよ!」 「イヤだ」 「イヤだ・・・て?」  もう手遅れだ。俺は既に目の前の世界に魅了されている。  死んだ妻の死に顔を描いたモネ。片方の耳を切りその自分の肖像画を描いたゴッホ。死霊に髑髏・・・それらを描いた画家たち。
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