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混ざった世界は、それまでとは明らかに変わっていた。
科学があった世界はもちろん
魔法のある世界
その段階より進んだ科学があった世界
科学も魔法もまだ無く発展途上の世界
獣だけの世界
それ以外の様々な世界
そして、世界だけではなく人の想像までもが混ざっていた。
幽霊や神などオカルトと称されるモノ
獣人や魚人など人と何かが交わったモノ
根本的に人とは違うが知性を得たモノ
到底実現はありえないであろうモノ
それらが混ざり
それ以外も混ざり
世界は拡張され形を成した。
高層ビルが並ぶが、窓から屋根が伸びベランダが隣接するビルと繋がっていたり
中世ヨーロッパの様な建造物の上にある天守閣
森の中の繁華街
水の中の遊園地
空を飛ぶ車や杖に乗る人に地を駆ける馬車に手を繋ぎ歩く人
ファンタジーと呼ぶには幻想的ではなく
SFと呼ぶには非科学的
それほどまでに風景を見れば大量の情報が視界を埋め尽くす。
そしてそれは、日常へと昇華し降格する。
この世界は混ざっている。
過去も未来も時間も時空も
それでも生きるモノは生きながらに生を謳歌し、死ぬ際それを振り返り、死んでから死を謳歌する。
創造も理想も幻想も
過去も未来も現在も
科学も魔法もオカルトも
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「黙示さん…前置きが長いですし、くっさいです」
「そうかな?僕的には、中々いい感じに語れたつもりなんだけどな」
私は、呼びなれたマスターの名前と共にダメだしを呟きながら長々似たような事が書かれた本を閉じた。
「これって、この世界の始まりですか?」
「そうだよ」
世界が私が生まれるずっと前に混ざったと学校の授業で習ったけど…
それは、本当にずっと昔の事で不思議とこの本を読んでいると
これを書いた人は、その時を見てきた様な印象を受けた。
「そう思わせるのも書き手の技術かな」
「!
今、私が考えてる事分かったんですか!」
「顔に書いてあったよ」
タイミングが良すぎ、思考を読まれたのかと思っちゃった
私は、残り少なくなったミルクティーを一口飲み
ふと気になったことを聞いた
「そういえば黙示さん」
「何かな?」
「どうして、私が本の内容を覚えてないと思ったんですか?」
「だって、いつもこうして本を閉じて僕とお話をしているじゃないか」
「…なるほど」
それは盲点だった。
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