外の世界って?

2/2
前へ
/29ページ
次へ
「黙示さん黙示さん」 「なんですか?」 本を閉じた林檎は飲み干したミルクティーのカップを差し出しながら閉じた本の著者の名前を呼び それを本の著者であるマスターは受け取り、新しくミルクティーを淹れつつ返事を返す。 「この色んな世界ってどんな世界があるんですか?」 「外の世界の事が気になるのかな?」 「外の世界?」 「学校では、そこまで教えなかったね」 黙示は、新しく淹れなおしたミルクティーを林檎に差し出し話を続ける 「この世界は、いくつもの世界で作られて一つになった。 もちろん、僕達が最初に居た世界で言う地球も宇宙も急速に拡張されて一つになってるんだ。 林檎ちゃんが居るこの地域は中央区と世界的には呼ばれていてね 元々の地球の大陸分ぐらいの領土を誇っているんだよ。 どれぐらいの領土かと聞かれれば、数値化してもピンとはこないから省くけど… 本当に広大な大地が繋がっている だから、生涯この中央区から出ないモノ達も多いんだ。 色々と説明をしたら説明が長くなるから省くけど 中央区が一番世界が混ざった時の影響が大きくて様々な文化が混ざり合い それはもう混沌としているんだ。 そして、中央区の他に大きく四つに大陸が分かれていてね。 北と東と南に西 それぞれが広大な大地に文化を築いているんだよ。 魔法が主流の国 科学が主流の国 魔法と科学が混ざり発展し主流となった国 そして、それぞれが独自の進化をして文明をもった種族がそれぞれの集落を作り一つの国となっている国 その他にも、点々と独自の国があったりもするんだけど… 結局は、この五大陸に纏められる。 こんなものかな?」 「なるほど…分からない! けど、今いる場所が一番楽しそうだとは思った」 一気に話した黙示は、喉を潤すためにコップに水を注ぎ口に流し込む その話を聞いた林檎は内容を理解はしきれておらず それでもニコニコと自分が今いる場所を誇るように胸を張る 「そうだね…中央区は中々飽きないよ」 「でも、他の大陸にも行ってみたいかも!」 林檎は既に本を読む気は無く、黙示の話に追加を求める様に自分の要望を告げる 「外は外で、それなりに騒々しい場所ですよ」 コーヒーの豆を挽き、思い出す様に黙示が思い出す様に笑う それを林檎が恨めしそうに見つめ、再度空になったカップをズイッと差し出した
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加