保健の先生

12/30
前へ
/30ページ
次へ
「わたしね。思ったの。 冥さんに女のナル君を見せたら独り占め したくなるだろうなーって。 だって、冥さんはいつも自分の思い通りに なるように事を動かしていたよね? アヤちゃんが気に入らないから、 クラスの女子を『力』で下僕にしたり 男子の一部を下僕にして事を運んだ。 けどね。 思い通りにならないのが 『現実』ってモンよ。 苦労したり、発作が起きる程の トラウマを抱えたりしながら、 みんな生きてるの。 冥さんの家は裕福でしょ? だから、欲しいモノは全て手に入って 当たり前だと思ってる。違う?」 「違うわね。私だって苦労はしてる。 見た目がこんなんだし、性格もコレ。 私だって、ウェンディのように 心置き無く『可愛いモノ』を堪能したい! 家に帰れば、女だからと言って 甘やかされるわけではなく、 『女性なりの品性と所作を身に付けろ』 と言われて、習い事やお稽古の毎日… 『可愛いモノ』を堪能するのは 私にとっての唯一の癒し。 学校くらいは、家での制約された 理性を解き放ち、煩悩の赴くままにしたって バチは当たらないと思いません?」 二人とも語るなー。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加