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「アヤちゃん、ウェンディ、冥。
心配させてごめんなさい。僕が悪かった」
「ぞん゛な゛ごどな゛い゛よ゛ーっ」
アヤちゃんはまだ嬉し泣きをしている
ようで、涙声だった。
「悪いのはわたしと冥さんよ。
アヤちゃんの言うことも聞かずに
決闘してしまったのだから…」
「そうね。本人の気持ちも知らずに
闘(や)ってしまったのだから。
すまない!許してくれっ!」
冥は日本古来の武道を学んでいる。
もしかしたら、自ら命を差し出すのも
辞さない勢いで謝っているのかもしれない。
「この失態は命にかえても責任を取る!」
と言っているようにも聞こえた。
「…体は動かなかったけど、
みんなの声は聞こえていたし、
感じる事は出来ていたよ。
心配する気持ちは伝わったから、
そこまでする必要はないよ」
「…そ、そうか!?
良かった。やっぱりナル君は
私の思った通りの人だ。
重ね重ね、申し訳なかった」
冥の礼儀正しさには、
厳しい躾(しつけ)を学んだ事が
随所に見受けられる。
「良かったね。ナル君」
「ああ。ナル君に心配をかけるなら、
ウェンディとの決闘はナシにしよう」
「そうね!」
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