保健の先生

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意識が飛びそうになっていた僕は、 アヤちゃんとグゥの肩を借りて、 保健室へと向かった。 まだ、たまにクラっとくる。 保健室は、僕達の教室から少し離れている。 職員室のある校舎の1階に存在する。 普通科1~3年生の教室のある校舎を 出れば、そんなに遠くはない。 問題があるとしたら、 8組の教室は2階にあるという事だ。 校舎と校舎を繋ぐ、渡り廊下というモノ が存在しないくらい古い校舎なので、 階段を意識の飛びそうな僕を 抱えて下るのは、かなり怖い。 アヤちゃんは女子ではあるが それなりに力があるので心配ないが、 グゥは成績は良くても、基本は ネットサーフィンが趣味のもやしっ子 なので、頼るには心許(もと)ない。 女になったから、男の時より軽いのかな? と思うが、それでも50kgは下らないようで やはり、それなりにある。 「階段キツイぃぃ!」 先にネをあげたのは、グゥだった。 「ほら、もうちょっとだから!」 尻を叩いているのはアヤちゃんだ。 そんなこんなで、 ようやく保健室に到着した。 「すみません~」
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