台湾のツボ

Cafe

「ここのカフェ、かわいいけど高いよね。笑」

あんなに写真を撮りまくって、はしゃぎまくっていたのにと、聞いていてこっちが吹き出しそうになったが、その飾らない感じがツボだった。

かわいいって、お金で買えるんだ、所詮。ちょっと高いけど、みんなかわいいの為に、女子力向上のために、高いなっていう気持ちを抑えてポーカーフェイス気取っていたんだ。
「かわいいは作れる」と、日本の何かのＣＭで聞いたことがあるけれど、「かわいいは買える」んだ。

わたしは来月、このお店を卒業する。それは、わたしと「かわいい」との唯一のつながりが終わることだと思っていた。かわいいが買えるなんて、知らなかったから。

わたしは用意できた紅茶を4つ、テーブルに運んだ。4人の女の子たちは、すぐにその紅茶の写真を撮っていた。

わたしは初給料でカメラを買うことを決めた。