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「奈々ーっ。」
いつものようにドタドタと足音が聞こえる。
「どうしたの?」
ボクの愛読書を閉じる。
すると、お兄ちゃんから抱きしめられ……ず、椅子に座っていたので肘置きに額をごっつんこして凄い音を出していた。
何も考えなしに抱きつくから。
「十八のうましかー。」
アズがケタケタと笑っていた。
「アズ何でお兄ちゃんこうなったか知ってる?」
お兄ちゃんを膝枕して、頭を撫でてあげる。
お兄ちゃんから、抱きつかれる時は怖い思いをしたのか、頼ってくる時である。
ホラー映画観るの怖いのに、アズとサクに誘われて観る時なんかはボクを膝に置いて観ないと、夜が寝れないって次の日の朝まで付けられる。
それもとってもいいんだけど、サクと相部屋なので途中で泣き出す。
泣き出すと、お兄ちゃんは手が付けられないので止めて欲しいんだけど。
この頃はキクもボクと同じ状態みたいだけど。
「えーっとね。サクとキクがトマト切るの失敗してグロッキー?」
切りにくいから力任せにして、グチャッてなっちゃったんですね、トマトが。しかしお兄ちゃんの本来の食事風景のがグロッキー何て言えない。
飲むのが下手だから口の周り真っ赤にしてるから、でも不器用なお兄ちゃんも大好きです。
「ナーねー。自分の世界に飛び立って息荒くしないで、トマト意外とグロッキーなんだからね?」
「ゴメン、いつものお兄ちゃん大好き病が発病しちゃって。
トマトはいちごジャムって思えば何とかなると思うんだけど?」
二人の肩が揺れる。
余談、アズはグロいのが苦手。しかしホラーは好きと言う物好きである。
なので、ホラーを観る時は、後ろにお兄ちゃん、左にアズ、右にサク、前にキクという逆に守られて居る状態で観賞します。
友達に言ったら、「仲イイねー。」って棒読みで言われました。キャっ照れる。
「まぁ、とりあえず二人共落ち着いたらキッチン行こうか。」
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