二日目 夕飯。

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数分後、カルボナーラがアズ、サク、キクによって運ばれる。 ボク何もしてないって? その前にボクはちゃんとお使いしたんだよ♪ アズ、サクと一緒にトマトが欲しいって言って付いてきたから何事かって思ったら冷製スープにするためだったんだね。 季節的に丁度美味しい時期でいいの多いから個数言ってくれれば買ってきたんだけどね? 荷物持ちしてくれるからお菓子は買ってあげるけど。 はっ、まさかお菓子目的。 「奈々さんや百面相せんで、お腹空いたからとりあえず食べるよ?」 「じゃあ、いただきます。」 各自でいただきますと言って食べ始めた。 「十八ー♪スープ美味しいよー?食べないの?」 アズがお兄ちゃんを煽る。 「ウルサイっ。マズイだろ、トマトなんか。」 吸血鬼は血のかわりにトマトジュースをかわりに飲むってよく言われるが、お兄ちゃんはトマトは苦手だ。 その次は王道にニンニクが嫌いだが。 しかし、キクも血を飲むがどちらかと言うとトマトジュースの方が手軽に飲めるからトマトジュースの方が好きらしい。 「クーにーいらないなら頂戴?」 いつも下ばかり見てる目が、お兄ちゃんをまっすぐ見ている。 「やる。」 そう言われて、凄く喜んでいる。 「クーにーありがとー♪」 いつも無表情のキクがふわりと笑う。 アズとサクがガタっと椅子を揺らす。 「キクおかわりあるよっ。」 「いるなら、ボクのもあげる。」 「……うれし…でも」 二人は驚いて思わず立ってしまったみたいだが、お兄ちゃんとボクは苦笑いしている。 「「でもっ?!」」 「お腹…入らない……」 嬉しそうだが、凄く困った顔をしている。 「「また、今度も作るねっ。」」 「……ありがと」 ニコっと微笑み双子はやられた。 基本家族大好き一家である。 キクは一番下なので、皆から愛される。 しかもキクは寡黙で無表情なので余計表情や感情が出てる時は余計アズとサクに愛でられる。 喧嘩も多いけどね。ほら始まった。 「十八カルボナーラ食べないから、いらないんだろ?」 「十八トロイ。もーらい♪」 「ちょ。双子オレのとってくんなっ。」 今日はカルボナーラ争奪戦。 昨日は焼餃子争奪戦。 一昨日はオムライス争奪戦。 主に、お兄ちゃんVSアズ&サクである。 食べ盛りなのはわかるけどね、特にお兄ちゃん。 この頃輸血パックが冷蔵庫の三割を占めている。
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