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チンピラの攻撃を軽くかわすといきおい余ったのかチンピラはよろけた。
他の二人も殴りかかってくるが威力も無ければスピードも無い。
体を少しひねってよけた。
よけられたのがよほど癪に触ったのか始めに殴りかかってきたチンピラが少女の腕をつかもうとした。
しかし、あと数センチというところで頭から地面に倒れた。
というのも俺が地面を蹴って体をひねった勢いでチンピラの頭を脚で地面に叩きつけた。
「飛鳥に触んじゃねぇよ」
「おいっあの目」
一人が怯えだした。
「まさか、こいつ」
「すいませんしたっ」
俺の目をみるなり逃げて行った。
俺はこの町では悪い意味で有名人だ。
俺は生まれつき目が紅い。
しかし、両親も双子の妹である飛鳥も黒い目をしていて先祖にも紅い目の人はいない。
家族も俺も気にはしてないがこの目と日頃の行いのせいで弟子にしてくれやらケンカの申し込みやら面倒臭いのでカラコンをつけるようにしている。
しかし、どうやら取れたようだ。
「ちょっと待って」
飛鳥は鞄の中からケースを取り出した。
「コンタクト取れてるよ」
「ん」
ケースから新しいコンタクトを取り出してつけた。
「大丈夫か?何処か触られてないか?」
「大丈夫だよ」
飛鳥はニコッと微笑んだ。
「ごめん、俺が飛鳥を一人にしたばっかりに」
「トイレなら仕方ないよ」
俺が公園のトイレに行ってる間に飛鳥はチンピラに絡まれていた。
「ありがと」
「ん」
「帰ろっ」
歩きだしたら目の前が真っ白な光につつまれた。
何だ!?
『キミには僕の鎧と剣をさずけよう』
頭の中に誰かの声が入ってきた。
『さぁ、始めようホタルの物語を』
暖かな光につつまれながら意識が遠のいていった。
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