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あの子の胸に宿る魔性は――。
誰にも手が付けられないほど強烈なんだ。
「あなたはお医者さん……?」
「そうだよ」
「……そうは見えないな」
幼いフリして
近づいてくる。
「何に見える?」
「さあ……僕を牛耳る神官かな」
すぐに始まる
男の支配欲くすぐる言葉遊び。
「惜しいね」
「じゃあ……魔法使い?」
びっくりするほど
勘がよくて
「ねえ――教えてくださらない?」
巧みにつけ入る。
上目使いと赤い唇で――。
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