episode160 救世主

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あの子の胸に宿る魔性は――。 誰にも手が付けられないほど強烈なんだ。 「あなたはお医者さん……?」 「そうだよ」 「……そうは見えないな」 幼いフリして 近づいてくる。 「何に見える?」 「さあ……僕を牛耳る神官かな」 すぐに始まる 男の支配欲くすぐる言葉遊び。 「惜しいね」 「じゃあ……魔法使い?」 びっくりするほど 勘がよくて 「ねえ――教えてくださらない?」 巧みにつけ入る。 上目使いと赤い唇で――。
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