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「背中を向けてちゃ診れないよ」
にやついたジュンが
独り言のように呟いた。
次の瞬間――。
ふわりシャツを脱ぎ去った和樹は
逆にジュンを押し倒すように
勢いよく振り向いた。
「……僕の心をどうするって?」
朱色を帯びた妖艶な目元に
誰もが息を飲む。
「だから……心を開いて……」
そんな和樹を見上げたジュンは
瞬きすら忘れて
「苦しみを……取り除くんだ……」
食い入るように艶やかな裸体を見つめていた。
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