episode160 救世主

3/30
254人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
今の今 川から引き上げられたかのように。 「――助けて!」 半狂乱のオフィーリアは 肩で息をして飛び起きた。 「和樹……!」 だけどその腕がしがみつくのは 黒い韓服を着た見知らぬ男で。 「……和樹!」 僕がいくら名前を呼ぼうにも。 「催眠状態です。今あの子の世界にはジュン兄さんしかいないんだ」 シウォンの言葉通り。 僕の愛する漆黒の瞳は ジュンの姿しか写さない。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!