episode160 救世主
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「大丈夫、君は生きてる」 ジュンは震える和樹を腕に抱き 落ち着かせるように言った。 「死のうとしたの?」 「いや……」 息が詰まる。 「花を摘んでいて……川に落ちたの」 あの子の声が聞こえる。 それだけで――。 身体がたぎるように熱くなる。 「本当に?」 「本当だよ……」 僕は――。 何日も食べていないように空腹だ。
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