第一章

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ずっと、 これまで、 ずっと、 この女神像を探すためにあったのではないかと思うほどに。 最近のものでも、 価値がなくても、 どうでもよかった。 ただ、 女神の表情は、 どこか寂しげに見える。 ジョンは、 見つめる内に、 悲しい気持ちになっていき、 とうとう、涙が頬を伝った。 どうして、 涙が出るのか、 ジョンには全くわからなかった。 「……シーラ……」 ジョンは、 無意識にそう呟いていた。
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