第二章

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赤子を預けられた夫婦は、その父親を見送ると、 その赤子をじっと見つめた。 そこへ、一人の男の子が夫婦の元に寄ってきた。 セラはしゃがみ、その男の子に赤子を見せた。 「カリス、この子は、シーラ。私達の新しい家族よ」 カリスは、三歳になる夫婦の一子である。 カリスは、シーラを不思議そうに覗き込むと、 その頬に手を触れた。 そして、もう一人、 先程から、泣き声を上げている二週間前に産まれたばかりの 男の赤子がいる。名はフィンと言った。 セラは、シーラを寝かせてから、フィンをあやした。 それから、 セラもコルストもシーラを実の子と同じように世話をした。
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