第一章

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すると、 ケニーがひょっこりと浮上してきた。 「ケニー! 何をやっている! 遅い!」 ジョンが怒鳴っているにも関わらず、 ケニーは、けろっとした顔で、手を振った。 ケニーは、 酸素ボンベを下ろすと、 自慢げに、 二枚の銀貨を見せた。 視線が、その銀貨に集中する。 この時ばかりは、 疲れも忘れ、 一様に笑顔になる。 「それで遅くなったのか! 時間は守れ! 何かあれば、 どうする気だ!」 ジョンだけは、ケニーを叱った。 「まあ、でも、よくやった。 休憩後は、その場所を重点的に探査する」 「はい! 気を付けます。 それと、他にも、たぶん、 船首の女神じゃないかと思うんですが」 ケニーは、カメラをジョンに見せた。
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