第一章

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カメラに記録された画像には、 半分埋もれた女神像が映し出されていた。 「これは……」 ジョンは、 画像に見入った。 「船首の女神ではないな」 エドガーが言う。 「船首の女神は、 船の安全を祈願するために船首に取り付けられる。 だから、ある程度、形は決まっている。この像は違う。 う~ん……もっとよく調べたいな」 エドガーは、 誰に言うでもなく言っている。 「それって、もしかして、 すごい価値があるかもしれないってことですか!?  ほら、あの、何とかのヴィーナスみたいに」 ケニーは元より、 他のダイバーや船のクルーは、 大いに盛り上がっている。
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