第一章

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「何とも言えないな。 調査が必要だ。 ただ、気になるのは、 やけに、きれいで、 欠損がなさそうなことだ」 「それは、 新しいってことですか……」 ケニーは、一転、がっくりとした。 「気を落とすな。 この画像だけでは、判断はできない」 「引き上げよう」 ジョンは、きっぱりと言った。 「ただ、慎重にな。 引き上げ途中に壊すなど、 もっての外だ。 それに、 念入りに調査してからだ」 エドガーは研究者だから、 そう言うのは、当然だ。 ジョンもみだりに破壊しようとは思わない。 像にしても、 沈没船にしても。 ただ、 どうしても、 過去の遺物に過ぎないものだとも思う。
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