【3】一番はイヤです。

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勝手に、良いように男の性格を書き換えて、妄想に浸る。 『もう我慢できないのか?』 優しく、囁いてくる。 『悪い子だ』 俺のに手を伸ばし、一緒に扱ってくる。その大きな手のひらがすごくアツくて、でも俺の自身の方がもっとアツくなっていて・・・ 「ハア、ハアッ、だめ、だっ・・・い、イクっ・・・!」 とっさに体を丸ませて、欲を吐き出す。 ―――びゅくっ!びゅっ! 体がビクビクと震えて、みっともなく声をあげた。 「あっああっぁぁ、はあー・・・きも、ち・・・」 足を広げて、後ろを弄る。中にはまだ入っていて、その滑りを利用して指を奥まで咥えこんだ。 「足りない、くそ・・・っ」 指じゃダメだ。ホテルの引き出しを漁る。やらしい形をした玩具を取り出し、荒々しく自分の中に突っ込む。 「は、ぁァアアア!」 突然の圧迫感に、息ができなくなる。 (でも・・・気持ちいい) ガツガツと奥を抉るように玩具を抜き差しした。急かされるように、自分を追い詰めていく。 「あっ、アアっ、いい、気持ちいい!」 目を瞑り、自分を襲う男を思い描いた。それは・・・やはり、あの熊原そのもので、ここまでくると笑ってしまう。 (一目惚れ、してんのはどっちだよ) 自嘲するように笑いながらも、手の動きは止めない。 「あ、はあっ、あうう、もっとぉ・・・もっと、」 どうしようもなく込み上げてくるその飢餓感に、俺はひどく追い立てられながら、しばらくそうして善がり続けた。 「ミノリ~」 大学の講義室からでようとすると、友人が駆け寄ってきた。 「ミノリ!合コンしようぜ!」 「一狩りしようぜ的なノリで言うな」 「ある意味間違ってないだろ、一狩りしようぜ!」 「はあ」 俺が乗り気でないと察しつつも友人は引かない。 「なあなあなあ」 馴れ馴れしく肩を抱いてきた。睨みつけるように友人の方に視線を向ける。 「なんだよ、しつこい」 「ミノリ!この前の人紹介してくんない?」 「この前のー?」 誰だ、といいかけて口ごもる。 「あの人だよ!めっちゃイケメンの、路地で猫抱いてたあの人!」 「あー・・・」 俺は視線をさ迷わせ、言葉に迷った。
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