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「待ってて、いまチビを連れてくるから」
光輝に微笑んで、家の中へ消えた三沢さん
キャンキャン
途端に騒がしくなった家の中、うるさい!
甲高い怒鳴り声は聞かなかったことにして、吠え続ける子犬の労力の方を心配した
「光輝くん、散歩に連れて行きたいのにチビが嫌がって、首輪にヒモをつけさせてくれないの」
うわー、凄い
人を待たせておいて、おしゃれする根性はアタシにはない
しかも
黒色のブラジャーが、薄手のブラウスからスケスケ
胸の谷間まで、くーっきり見えてる
「あー、うん」
光輝の視線がウロウロしてる
三沢さんの胸元に寄せたヒモに目を向ければ、透ける胸がバッチリ見えて視線を逸らすけど
吸い寄せられるように、視線が胸へ動く
もう! イライラする
薄いブラウスを着る三沢さんにも、ニヤつく光輝にも
・・・・・・でも
アタシは大丈夫?
目立たない色を選んでるけど、学校のブラウスも薄いから心配
めいっぱい首を伸ばして、自分の背中を覗き込んだ
「お前はへーき、透けてたら家に追い返してる」
ボソッと呟く駿の、赤く染まった耳
やだ、何これ
勢いよく顔を背けて、ドキドキする胸に手をあてた
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