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イギリスのとある施設。
そこに近年設立した『MI6』の兄弟組織がある。
名を、秘密諜報局・SI7という。
そこには87名の職員が在籍し、日々、国家の安全の為に働いている。
現場に行き、暗躍する実働部隊は40名程である。
その中に彼はいた。
エージェント スパイ・スミス。
若干30歳の若手エージェントである彼は、秘密諜報局の長官室にいた。
「スパイス君、去年の君の実績からの評価だが・・・」
白髪のショートヘアーで定年間際の長官が渋い表情でエージェント スパイ・スミスに語る。
秘密諜報局は組織だ。
組織だから、当然の如く評価制度がある。
出来の悪い諜報員は減給され、出来の良い諜報員は昇給する。
世の中の原理というやつだ。
そして、今、エージェント スパイ・スミスは、その評価を長官から聞くのである。
「君は任された任務を着実にこなし、達成してきた」
「じゃあ今回はッ!!」
希望に満ちた表情でエージェント スパイ・スミスは長官に叫んだ。
だが長官の渋い表情は続く。
「・・・いや、そのなんだ。 成功しているから言いたくはないのだが、スパイス君、君は少し運に頼りすぎているな。 この前の任務でも・・・」
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