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『こちらレンダー、状況はどうだスパイス』
エージェント スパイ・スミスは歴史的図書館が目の前にある住居の2階の窓から、双眼鏡を使い図書館を見ていた。
耳に着けている最新型の小型無線機から、同僚のレンダーという年上の男から無線が入るが、エージェント スパイ・スミスはそれを無視する。
(もうすぐ取引の時間だな・・・)
ここで、今回エージェント スパイ・スミスが請け負った任務は、とあるテロ組織の末端メンバーから組織の幹部リストを奪えというものであった。
そして今、ようやくテロ組織の末端メンバーが幹部リストを持っていおり、そのリストをまた別のテロ組織に渡すという現場だった。
つまり、テロ組織の末端メンバーはスパイだ。
別のテロ組織Bが送り込んだスパイなのである!
『聞いているのか、エージェント スパイス!!』
ピーガガガッ!!と耳に装着している最新型小型無線機から大音量が流れた。
「うが!!?」
おかしい。
この最新型小型無線機は、周辺の音を感知しその場の音量にふさわしい音や、隠密モードに設定しておくと、嫌でも小さい音になるにも関わらず・・・
「隠密モードのはずなのにッ! 何故!?」
『スパイス、状況をセ・ツ・メ・イするんだ』
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