第18話 新たな住みか

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「君が一人で寝れないのなら、一緒に寝ても良い」 そしてジンはロボットのように、同じセリフを繰り返した。 「い、『一緒に寝ても良い』って……」 「君に怖い思いをさせないのも、また、俺の役目だ」 「ふぅん。つまりそのためなら、私を抱いたのも、一理あったということね?」 ほんのり頬を赤らめながら、肩まであるサイドの髪と同じ長さの前髪を、クシャッと掻き分けるジン。 そんな彼を見て、ユリエは口に右手を当て、上品にクスクスと笑った。 「君は俺をからかって楽しいようだな」 「あら。からかっているつもりはさらさら無いわ。ただ」 「ただ?」 「あなたって、普通の男なら照れるであろうセリフも、普通に言っちゃうから、あなたが照れているところはレアに感じるだけよ」 「そうか」 「ところで。あなたは、本当にどこで寝るつもりなの?どうせこの部屋も外側から南京錠をかけるのでしょう?そんなことしなくても、私はどこにも逃げないのにね」 むしろ、あなたについて行きたい・・・ そんな想いは決して言えないけども。
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