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それにしても、相変わらず可愛い制服。
紺色のブレザーに白のブラウス、チェックのスカート。
胸元のリボンは選択出来て、デザインもオシャレだから、前々から人気があった。
けれど、それを身に着けるのには条件があった。
言うまでもなく、高校に合格すること。
当時の私にとっては、偏差値が驚くほど高くて、毎日必死になって勉強してた。
その甲斐あって、私は高い倍率をくぐり抜けることができた。
けど、私は第二志望だった高校に通うことに決めた。
理由なんて決まってるから、話すことすらバカバカしい。
後悔はしてない。
校舎も綺麗だし、先生も変な人はいないし。
ただし、それまでの道のりは除いて。
毎朝の恒例行事になりつつある―――なっている、通勤・通学ラッシュ。
特に夏。暑くて、熱中症になってしまいそうな勢い。
今は春先だから、割と快適な方。
そして、壮絶な座席争奪線。
152センチとチビな私は、何かと不利になることが多い。
一見身動きが取りやすそうに思われるけど、実はそうでもない。
大柄で力の強い部活生や、大人には勝てっこない。
今でもそれは変わりなし。
幸運なことにも、今日は吊革に掴まって、ギリギリ体勢が維持できている。
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