6人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと、遥希くん、この人は?」
少し雰囲気が悪くなったのを悟った彩綾は、突然話しかけてきた、制服を着崩した若干ヤンキー風の少年の名前を遥希に聞いた。
「…信稀くん。織田信長っているでしょ?それの末裔」
「あ、初めまして、生駒彩綾です」
「…お前がどこの血が流れてるのか分かんねえ奴か」
初っ端から、何故か信稀は冷たい口調だった。
「え?」
「ここの奴らは良くも悪くも祖先がはっきりしてんだ。…なのに、今日突然入ってきたお前!祖先誰か分かんねえだろ」
「…………わかりま、せんね」
「じゃあ今すぐこの教室から出て行け。この教室で重要なのは血だ。勉強ができる頭なんかは要らねえんだよ」
冷たく言い放った信稀に、教室の空気が凍った。
最初のコメントを投稿しよう!