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織田信長等の名前を聞き、彩綾はまさかと勘付いた。
「て、いうことは寧々さんと愛さんも?」
「もう、固っ苦しいから愛でいいよー!!確か、あたしは伊達政宗の正室の、愛姫(めごひめ)の一族の末裔なんだって!」
えへへ、と元気よく自らの血筋を語る愛を見て寧々は僅かに微笑む。
「私は、秀吉の正室であったというおね(ねね)の一族の末裔だと聞かされております……生駒さんは、親御さんからどなたかの血を引いている、と聞いておりますか?」
「何も……」
困ったように彩綾が首を振ると、寧々はさらに困ったように首をかしげた。
「あら、ならなぜ…?なぜ、戦国武将の末裔を教室にぶち込んどけ、というおかしな考えをお持ちの学園長が生駒さんを1-xに入れたのかしら?」
寧々の言葉で、寧々が学園長には好印象を持っていないことがうかがえる。
「ねえ、愛。そういえば学校案内は大体終わったの?」
「うん!それはもちろん」
「じゃあ、そろそろクラスに戻りましょう。扇町のことです。どうせ、私たちが来るまで自習と言っているのでしょう。信稀がまた暴れてないといいのですが……」
愛はありえるな、と神妙そうな顔でうなづいた。
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