温泉編

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「あと2時間の鬼ごっこかぁ」 まだ収まらない息切れはタバコのせいだと思いたい。 龍一は涼しい顔をしている。 「乃亜とみゆっちは、たまちゃんと無事に隠れられたかなぁ」 和人を女性陣に預けてしまおうかと思ったのだが、 「あとでもつけられたら、厄介だぞ」 龍一の忠告で諦めた。 眠ってしまった子どもの体は重い。 皆人は、 「よっこらしょっ」 と和人の体を背負い直して、 「んじゃ、続けよーかー」 自分を鼓舞するように言った。
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