温泉編

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立ち上がった瞬間、 「うお!」 血流が一気に足のつま先まで行き渡り、足にじんじんとした耐え難い痛みを自覚する。 「これ、ヤッバ」 思わずつぶやいてしまったほど、しびれている。 歩くどころが、一歩も動けない。 なんたって両足だ。 両足ともしびれている。 和人を背負っているので、ひっくり返るわけにもいかず、皆人はその場に硬直していた。 これはヤバい。 いまだかつてない痛みだ。 ――ヤバい―― 思っているところへ、 「こんなところにいやがったのか、この野郎」 敵の登場だ。
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