第1章

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A「あなたとは、どこかで会った気がする」 B「え?俺、初めて会ったんだけど」 A「初めてじゃないわよ、最近会ったわ」 B「え、最近って・・・。私がよく行くのは駅の近くの本屋だけど」 A「私もよ。たぶん、あなたと入口の扉の辺りで会ってるわ」 B「へー、それは気づかなかった。そんなに俺と君は本屋ですれ違ってたのか」 A「このバス停でも会ってるわよ」 B「ここでも!?じゃあ、どうして声をかけてくれなかったの?」 A「ずっと声をかけてたわよ。今まではあなたに声が届かなかっただけだもの」 B「え?今までは声が届かなかったって」 A「家でも声をかけてたわ。学校で授業をしている時だって声をかけてた」 B「クラスも同じだったなんて、気づかなかったよ。ごめんね」 A「いいのよ。今日は特別な日だから許してあげる」 B「どんな日?」 A「心の中の私と初めて話した記念日よ」
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