プロローグ

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プロローグ

龍一の両の手のひらが、美百合の細い首に巻き付いた。 「あっ」 美百合は小さく悲鳴をあげて、呼吸するために唇を開く。 赤く色づいた舌が、ふっくらした唇の間でうごめいた。 龍一はその扇情的な眺めに、もう少し手のひらに力を入れる。 美百合の体がピクンと反応し、背中が仰け反る。 美百合の白魚のような小さな手が、龍一の手首に触れ、強く握った。 龍一自身を包んでいる美百合の中心が、ギュッと締まる。 「くっ」 頭の芯まで痺れるような快感を堪えて、龍一は薄く呻く。 龍一の手の中と、龍一を包んでいる美百合自身の中で、美百合の命の鼓動がドクンと大きく脈打った。
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