保健の先生・その後

5/30
前へ
/30ページ
次へ
「もう起きてますから大丈夫ですよ~」 くらいの軽いノリで良いんだけど…。 と思ったが、サボれるならしめたモノだ とも思ってしまったので、言わなかった。 「『代わりにナル君にはセリフを 叩き込んでおきますから!』って 返事しておいたから問題無いわね」 アヤちゃん、余計なお世話です。 「うーん。あたまがー」 「仮病を使っても駄目よ。 ナル君は演技が大根(下手)だから 全てお見通しよ」 幼馴染みくらいの腐れ縁のある アヤちゃんには通じない。 この後も、アヤちゃんは引き続き 「一口のぷりん堪能ショー」を 再開したしたのだった… キーン。コーン。カーン。コーン… 予鈴は授業が無くても鳴る。 時間的には、12時50分といったところか。 「理ノ家先生。 このぐらいで宜しいですか?」 「ああ。良いよ。もう保健室で <タレント>を使うなよ」 「すみません」 ようやく冥とウェンディの片付けが 終ったようで、教室に戻ろうとしていた。 「ウェンディ!ありがとうな!」 ウェンディを呼び止めて、 先程のお礼を言っておいた。 「どういたしまして」 ウェンディは僕の役に立てたのが 嬉しかったようだった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加