#04 * 歌子

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ーーーーー 「歌子さん……」 ドアから顔だけ出して、図書室に入ろうとしない彼を、 手招きして促した。 「昨日はごめん……ちょっと熱が出てて……  いや、もう治ったから大丈夫なんだけど!その……」 うなずき 「連絡しようかと思ったんだけど、電話かけても、その……  歌子さんは出られない、から……家の方が出ると……その……」 <だいじょうぶだよ> 「本当に……?」 <うん すこし しんぱい しただけ> 「ごめんね……」 私は首を横に振った。 バッグから読み終わったアルケミストを出して、差し出す。 「これ、読み終わったの?」 うなずき 「借りて、いいの?」 うなずき 「ありがとう!さっそく読むよ!」 ーーーーー
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