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朝ーー
通常の登校時間より、うんと早く学校へ向かう。
いつも通り迷わず図書室の扉を開けて、空気の入れ替えをする。
時間を確認して、思わず溜息をもらした。
まだまだ雪将くんが来るには、早すぎる時間だった。
私は本棚の本を前に、順番に目をやっていく。
アルケミストは、昨日読み終えた。
今日雪将くんが来たら、約束通り貸してあげよう。
次の本も面白いものを探さなきゃ……
また、雪将くんにオススメしたい。
私はじっと本達を品定めする。
新しく選んだのは、流行りのライトノベルの初巻。
たまには趣向を変えてみるのもいいかと、
読んだ事のない分野に手をつけたのだが、これが意外に面白い。
休む間も無く一章を読み終えた。
壁時計に目をやると、1時間目は既に始まっているようだ。
おかしい……雪将くんはまだ来ていない……
今日はテストはない筈で、特に学校行事もない筈で、
休日でもない筈で、雪将くんが遅刻をした事はない。
考えにくいけど、今日は教室にいるのかな……
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