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「撤退!撤退!」
二宮の出撃を確認した天海が、ルイのDIMへ電話を掛け予め決めていた言葉を発する。
「二宮が出るから撤退だってええぇえ!」
伝令を受けたルイがその場から、蜘蛛達と戦う空とユキヤに声をかけた。
同時に人形である新撰組の三人は、ルイがいる位置を目指して撤退を始める。
次に空とユキヤが、周りに群がる蜘蛛達を蹴散らして脱出した。
「仕方ないよ。二宮おじちゃんが出るなら」
空はヒーロースーツを解除しながら、納得がいかなさそうなユキヤに向かって慰めの言葉をかける。
「うるせえ。ガキ」
ちょうどその頃、後退したルイが前に進む二宮と擦れ違った。
門の周りで群がる蜘蛛達は、脱出した空とユキヤを追いかけることはしなかった。
あくまでも、地獄へ誘うかの様な門を頑なに守ろうとしている。
こっちへ戻ってくる空とユキヤが、蜘蛛達に向かってゆっくりと歩く二宮と擦れ違う。
それから二宮はしばらく歩き続け、蜘蛛達と程よい距離が出来た時、ぴたりと足を止めた。
「じゃあいくか」
何千匹と群がる白い蜘蛛と対峙する二宮。
“あれ”を使うんだろ。
三大兵器のうちの一つ。
「出でよ。ポセイドン」
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