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「何だよ。化け物でも出んのかよ!まだ何も面白いことがねえじゃねえか。早く殺りてえ」
血気盛んなユキヤの殺伐とした空気に、卑弥呼は難色を示していた。
ユキヤ……。消息を絶ったはるかの捜索をユキヤは自分から名乗りでた。
しかし、結局はるかの行方は掴めず仕舞い。
時間もないため先に進む結論に至る。
雑魚三人に残ってもらい、他の任務を含めて引き続きはるかの行方を追ってもらってはいるが、一向に見つかる気配はない。
新撰組を壊滅させる計画の要として、チーム登録はぎりぎりまでしなかった。
唯一の誤算があるとすれば、はるかが自ら俺達の前から姿を消したことだろう。
ユキヤ、お前は何か知っているんじゃないか?
自分からはるかを探し出すと言った時と、それからしばらく経ってからのお前は、僅かだが微妙にはるかの事に対する雰囲気が違う。
ユキヤがチームに加わる時に約束したこと。
それは嘘をつかないことと、裏切らないことだ。
お前は、本当は何か隠しているんじゃないか?
「今は目の前のことに集中した方がいい」
隣に立つローブのフードを深く顔に被せたシャルキーが、俺の顔を覗き込みながらそう言った。
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