BLACK★STAR

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そうだ。シャルキーの言う通りだ。 しかし、引っ掛かることがいくつもある。 新撰組との戦争中、卑弥呼と出逢った時に“はるかはクエストの中で死んだ“と聞かされた。 『ごめんなさい。貴方を惑わせるために嘘をつきましたわ』 俺達のチームに合流する時、問いただした卑弥呼は嘘をついたと言った。 はるかが友人らしき奴らと新撰組を訪れて来たのは本当だと。 死んだのは嘘。 何のためにそんな嘘を? 卑弥呼も何かを握っているのか? いや。確実にはるかが死んだかどうかは、チーム登録を行ってないからわからない。 生きている可能性に賭けて、雑魚三人に未だに捜索させてるんだ。 卑弥呼を安易に入れたことは間違いだったか? 再び考えていると、シャルキーは呆れた表情をしていた。 その時、何かを察知したのか、船の階段を下っていた二宮が足を止めて、辺りを見渡しながら口を開いた。 「何か来る」 威圧感のある低い声は、緊迫させるのには十分だった。 「空!ルイ!敵が来るぞ!」 俺の言葉に、虹色の花畑で花を摘んでいた二人が手を止めた。
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